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後継社長という人生 [ アタックスグループ ]のレビューは!?

30代 男性さん
結論として、本書は、社長職を承継する事になった者の人生ドラマを小説的に楽しむ本です。 けっして、実用性・活用度を期待してはいけません。方向性を判断する時の参考になる事もあるかもしれない、という期待感に留めておきましょう。 本書は、冒頭で、事業承継に関する特徴的なノウハウに触れられ、例えば、後継者が社長になる時の4つのパターン、社長度を確認する4つの質問リスト、などがあります。 ですが、ここより後の部分は、よくあるビジネス本の寄せ集め的内容に変わってしまいます。例えば、自分の意識を変えるというテーマは自己啓発、数字で経営を捉えるというテーマは会計、戦略的な人事戦略というテーマは人事賃金、というそれぞれの専門書が出ているような内容です。 そして、本書では、各テーマごと30ページ位の分量ですので、どうしても概論的なレベルしか触れる事ができません。つまり、これらの内容を現実世界で活用する為には、本書だけではまず力不足です。結局、それらの本を別に必要とするでしょう。 あえて言うなら、本書では、新しく社長となった人材に経営の基本を享受したかったのだと思います。ですが、その場合であっても、ずばり、経営をターゲットした本が出ていますので・・・ また、本書では、後継社長を主人公として経営に関わっていく状況を、小説的に描いていますが、そのストーリーが今ではお目にかかれないようなドラマ風でした。とある専門家が出てきて後継社長に『スマイルカーブって言葉をどこかで聞いた事が無いかな』『御社のレゾン・デートルは何ですか』と質問するケースがあります。古い洋画の様でした。それから、こんな専門用語を使ってくる専門家に拒否反応を感じました。 本書は、《後継社長~》と銘打った割には、いわゆる経営初心者向けの経営の本で事業承継に特化しきれていない。その後継者のドラマを楽しむにしても、魅力が無い。という理由で光るところが見つけられませんでした。 【内容紹介】 ・後継者としての迷い ・革新を続ける ・うちの経営はどうなっている ・下請け企業のリスク ・リーダーシップを習慣化する など